プロセスバンク by 得田裕介

経営コンサルタント problem solving and decision making

黒板がファシリテーターになって議事録まで書いてくれる(人工知能)

これは便利です!

 

会議に使う黒板(人工知能)が、

会議内容のサマリーを作成したり、

外国語を翻訳してくれたり、

決めごと(誰がやるか、いづまでやるか等)の忘れを注意喚起してくれたり、

発言回数や内容から会議の改善点の提言

までしてくれます。

 

私はファシリテーターをして、

サマリーを作ったりしていますが、

相棒にぜひとも一つ欲しいですね!

 

www.nikkei.com

ポケGOとPS4、同じVRでも…

ポケGOとPS4、同じVRでも、

家の外で楽にできるようにするポケGOと、

家の中で臨場感を追及するPS4。

 

その違いは興味深いです。

 

ゲームをしない私ですが、今のところはPS4の現実じゃ味わえない臨場感に惹かれます!

 

▼ポケGO Plus9月16日に発売ー

スマホを持たずともゲームを進行できるとのこと。

news.yahoo.co.jp

 

▼PS4、2種類の新型機発売へー

4Kに対応して、ヘッドマウントディスプレーVRでもよりきれいに見えるとのこと。

news.yahoo.co.jp

【得だねNews】人工知能の弱点は世の中のニーズ?!

メルマガ【得だねNews】からの転載です。

ぜひともご登録ください。

info@processbank.co.jp まで。

 

【今回のテーマ】
人工知能」です。

・いったい何を解決してくれるの?
・その良さは?
・その弱点は?

そういった疑問から、
我々が何をすべきなのかを
落とし込んでいこうと思います。


▼目次
【1】人工知能は何に活用されているのだろう?
【2】共通点は、人の「感覚」を分析し、適したものを選んでくれること
【3】我々人間は、自分たちの「いい加減な感覚」を大切にすべきである!
【4】人工知能の弱点、「認識力」は、世の中のニーズである

時間のない方は、
【1】は見出しだけで、
あとは読み飛ばしてください。


▼本文

【1】人工知能は何に活用されているのだろう?

以下に、3つの事例を挙げてみました。

 

事例1)
30種類の日本酒の中から、味覚にあった1本を選んでくれる(AIソムリエ)

3種類の日本酒を試飲し、
店頭のタブレット
「甘み」「酸味」「うま味」「余韻」「コク」を
5段階で評価すると、
人工知能がユーザーの味覚を分析。
その時のユーザーの気分や食べ合わせも考慮し、
事前に用意した30種類の日本酒の中から、
味覚に合った1本を選んでくれる。
ワインバージョンもある。
※カラフル・ボードの開発

 

事例2)
働く人の幸福感を高める行動を教えてくれる

例えば、
「上司のBさんに会うには午前中がお勧めです」
といったアドバイスをしてくれる。
個人のハピネス度ではなく、
本人とその人が関わる周りの人の「平均ハピネス度」を計測し、
平均ハピネス度向上に有効な各個人の行動
についてのアドバイスする仕組み。
コールセンターでの実証実験では、
従業員の平均ハピネス度が高めの日は
低めの日より
1日当たりの受注率が34%高いことが
明らかになっているという。
日立製作所の開発

 

事例3)
入社試験での書類選考をしてくれる

過去に採用した社員の履歴書等をAIが学習し、
企業が求める人材の傾向を分析、
合致する志望者を選び出す仕組み。
人事担当者の好みといったあいまいな採用基準を排除し、
公正に評価する狙いがあるという。
NECの開発
その他、人事異動や人事評価について
助言するシステムも開発され始めている。


【2】共通点は、人の「感覚」を分析し、適したものを選んでくれること

これらに共通することは、
人がまさに「感覚」で行っていることに対し
「客観的な判断」をしてくれることだと思います。

 

1)感覚を説明してくれる

例えば、幸福感。
周囲の人のことは、
何気なく接する人間よりも、
センサーの方が正確に読み取ってくれるかもしれません。
行動のデータは膨大になるので、
コンピュータでなければち密な分析はできません。

 

2)膨大な情報を収束させてくれる

我々が意思決定する時の選択肢は、
日々増えています。
お酒の種類、服の種類、本の数。
それを伝える媒体も限りなく増えています。
それらの中から瞬時に選び出してくれるのは
我々を本当に楽にさせてくれます。


【3】我々人間は、自分たちのいい加減な感覚を大切にすべきである!

では、
人工知能はいいこと尽くめなのでしょうか。

 

私が思う一番の問題は、
人間が、「人工知能の感覚」に従うようになることです。
人工知能だから「正しい」と。

人工知能は、
人の曖昧な感覚を、
「画一化(傾向分析)」することで、
結論を出してくれます。
しかし、実はこの「曖昧さ」こそが、
人間の妙であり、
人生の面白さだとも思うのです。

 

例えば、
嗜好の全く違う友人から勧められた日本酒。
その時は気分よく、よしそれいこう!
と「判断」した。
でも、やっぱり不味かった。
それ以降も、飲んだことはない。
でも、なんだか思い出に残っている。
不味いことも楽しかった、
あいつとのひと時。
このことは未だに語り草。

 

判断は、
その瞬間がよければいいわけではありません。
結果の評価は、
ずっと後に、
自分で決めるだけのことです。
最終的な評価をする時には、
自分の考え方も環境も変わっています。

偶然のたまものは、
自分の曖昧な感覚がうみだす
たまものともいえるわけです。

 

だから私は思うのです。
人は、自分たちの「感覚」を大切にすること。
誰かの感覚に頼るのではなく、
自分の感覚を「信じる」こと。

時には、会社のみんなを消沈させるくらいの失敗だって仕方ないさ!
「逆に」、組織に緊張感をだせていいかもしれないじゃない。

時には、おかしな新入社員だって採用してしまえ!
「だって」、アフター5で活躍してくれるかもしれないじゃない。

 

人工知能の思考回路は、
「だから」という流れなのでしょう。
しかし、人間のいい加減な感覚で、
「逆に」とか「だって」とか「でも」とか。
そんな流れを作ることも、
新しい何かを生みだす近道かもしれません。

こんなことを言っていると、
「いい加減な」人工知能がつくられてしまうかもしれません(笑)


【4】人工知能の弱点、「認識力」は、世の中のニーズである

最後に、
ビジネスの発想に落とし込んで
終わりにしたいと思います。

 

人工知能に、
犬と猫の見分け方を教えなさい。
と言われたら、できますか?

実は、「認識力」は
人工知能の弱点」なのです。
例えば、後ろ向きの犬を、
犬か猫か見分けるのは非常に難しい。

だとすれば、
この作業は、「人間の仕事」
だということです。

例えば、
強気の言葉とは裏腹の悩みを抱えた
部下のマネジメント。
問題を上手く表現できない
お客様への営業。
過去にない要因でおこった
トラブルの原因究明。
などなど。

 

人工知能ができないこと。
それはつまり、
世の中のニーズ(必要とされること)
なのではないでしょうか。

 

「いい加減な世界」だからこそ、

自信をもって、

やっていこうではありませんか!

「Always In Beta」ビジネスモデルは常に進化させるべきか?!

【今回のテーマ】

「Always In Beta」ビジネスモデルは常に進化させるべきか?!

 

先日、友人が粋な計らいで「歌謡曲BAR」というところに連れて行ってくれまし
た。

 

▼御客同士の一体感を生み出すビジネスモデル

ここでは、「70年代~80年代」の言わずと知れた名曲が映像付きで流れます。
例えば、松田聖子赤いスイートピーが、黒柳徹子のベストテンで流れる映像な
ど。
数ある「レコード」の中から、お客は自分で選んでリクエストが出来ます。

このBARの一番の特長は、このリクエスト曲に他のお客が「共感」した時のフ
ィーバーです。
自然と中央に集まり始め、みんなで「歌って踊り」ます。
そして、妙な「連帯感」が生まれます。
しかも、カラオケと違って「口パク」なので「しらける」ことがありません!
たとえ下手くそに熱唱したとしても、「熱演」してれば大丈夫。
マイクはありますが、100均のプラスティック。
ギターはありますが、ほうきに絵が貼ってあるもの。

ほとんど「原価」がない!
こんなところにも損をしないで人を幸せにするビジネスモデルがありました!

さぁここで、今回はこの歌謡曲BARのビジネスモデルに関する「クイズ」です。

 

《問題》
謡曲のラインナップは「70年代~80年代」です。
しかし、最近は「90年代」にまでその幅を広げてきました。
ドリームズカムトゥルーやB'zまでが熱唱され始めました。
当然その理由は、客層が「40代や30代」にまで広がってきたからなのですが…。

 

そこで、問題です。
なぜ、「60代や50代」をターゲットとしていたはずなのに、このように客層が若
者に広がり始めたのでしょうか?

 

 

 


《答え》
「60代や50代」の方々は、同僚と飲んだ後には、その勢いのまま「若手」を連れ
出して「楽しめる」場所に流れる傾向があるからです。

やっぱり、自分も楽しみたい!
しかも、若手からも「楽しい!」と言ってもらえる。
「一緒に」遊べる。

それが、このモデルの「提供価値」です。

 

▼ビジネスモデルも進化していく。変化も受け入れるべき?!

ただ、今回、本当に伝えたいことは、『最初に考えたモデルは必ず変わってい
く』ということです。

私自身も起業するときには、本にならって300のアイデアをだして、しっかりと
練りました。
しかし、様々な方々と話を進めるにしたがって、あらゆるものが変わっていきま
した。
いや、むしろそうすべきで、これが純粋な「新規開発プロセス」です。
最近の手法の名前を借りると「リーン・スタートアップ」であったりもします。

なので、皆さまにお勧めしたいのは、初めのアイデアは「仮決め」で「起点」を
つくるものだと「割り切る」ことです。

 

▼完成なき進化。「Always In Beta」

私が大好きな言葉に、「Always In Beta」があります。
靴のメーカー、ニューバランスのポリシーです。
完成はありません。それが前提。
だったら、仮説、検証、改善のサイクルを早く回すことこそが重要だと思います。

もう一つ類似の事例を挙げます。
ネスレジャパンの「ネスカフェ・アンバサダー事業」です。

今や当たり前の「家庭用のカプセル式本格エスプレッソマシン」。
これを彼らは、「オフィス」に展開し始めました。
狙いは販売店経由から「直販」に転換し、ほとんどなかった「ビジネス領域」を
開拓することでした。

しかし、いざプロモーションを始めると、売れ先はターゲットのオフィスよりも、
それ以外の「病院や学校、薬局、美容室など」が超えてしまいました。さらにト
ラックの運転席にまで。

頑なに「変えない」という戦略もあるかもしれません。
しかし、新たな流れにのって「変えていく」というのも非常に楽しいものです。

 

▼溢れる情報を実務に落とし込む

今の時代、手に取れる「情報」は限りなく増えてきました。
しかし、あまりの「多さ」に、我々はそれを何に「活用」すればいいかが分から
なくなる傾向にあります。

例えば、「最近、妙に若者のお客が増えてきたな」とか「病院からの引き合いが
いくつかあるんだけど」とか。
問題は、この情報を数ある中から「ピックアップ」して、じゃあ何か「次の一
手」を打ってみるかと考えられるかです。
ただ、非常に難しいです。

とはいえ、そういった「情報(異常値)」は、ネットや雑誌の記事、新聞、イベ
ントなどからでも十分吸い取れます。
だからこそ、私は、この「情報(異常値)」を皆さまの「実務に落とし込む」お
手伝いをしていきたいなと鋭意努力をしております。

「これ気になるんだけど調べてくれない?」、「次の一手の相談に乗ってくれな
い?」などありましたら、ぜひともお声かけ下さい。

 

『継続的』にこういった情報をお渡しする「サービス」もありますので、ぜひと
もお声かけください。
マグロが泳ぎ続けて「酸素」を吸い続けているように、我々も「情報」を吸い続
けていなければなりません。

ソフトバンクの「ARM社(アーム)」の買収から「学ぶ」べきこと

今回は、ソフトバンクの「ARM社(アーム)」の買収から「学ぶ」べきことの”後編”
 

【2】IoT(インターネット・オブ・シングズ)市場の展望

についてです。

 ※前回は、【1】アーム社のビジネスモデル


孫社長が見据える「ゴール」から逆算し、「アーム」と「IoT市場」がどうつな
がっていくのかも示しながら、我々が『学ぶべきこと』をお伝えして参ります。

 

▼ゴールは人工知能が成すシンギュラリティ

まず、孫社長が目指すゴールは「人間と見分けのつかないほどの人工知能」です。
「知識」だけでなく、「自律学習」ができ、「感情」までをもち、人を「幸せ」
にできる。

それを、今の言葉では、「シンギュラリティ」とも言ったりします。
「人類が生命を超越するとき」です。
それが、2030年代に訪れるとか、2045年に大幅に上回るとか言われています。

ソフトバンクによると、2018年にはもう、一人がもつ脳細胞の数よりも、一つの
集積回路がもつトランジスタの数の方が多くなると言っています。

前号で、あらゆるものにセンサーがつく(IoT)ことを申しました。
例えば一つ、箸にもつくかもしれません。
箸の動きによって、食事の偏りを把握して最適レシピを提案する。
唇との接触によってヘルスチェックをし、最適な診療科を即時に提案する。

このように、身近なデータをとって、解析し、「提案」するということが日常で
繰り返されることが可能になります。

 

▼運用上の問題を解決するサーバー

しかし、ここには運用上の問題も出てきます。
その一つは、あふれかえるデータの保存です。
秒単位で、あらゆるデータが無限に蓄積されていくことになります。
たとえそれらを、大容量のクラウド・サーバーに送ったとしてもいずれパンクし
てしまいます。

どうすればいいのか。
まずは、そもそもデータは送って集めるのではなくて、発生源である機器それぞ
れに残した方が効率がいいのではないかとも思われます。
しかし、箸のように小さなものには、さすがに容量に限りがあります。
それならば、箸にも人工知能を入れて、必要なデータだけに「取捨選択」すれば
いいのではないでしょうか。
あるいは、発生源の機器周辺に、ミニサーバーを置いて、データを「分散」させ
ることもいいかもしれません。

ここで必要になってくるのが、アームの特長である「小型化・省電力化」です。
あらゆるモノに脳(半導体)が入り、それに伴う最大のランニング・コスト、電
力を最小化する。

孫社長は、サーバー市場が今後の有望市場だと言いました。
実はアームの事業では、サーバー市場は最もシェアが低い(<1%)領域です。
それでも、有望という1つの要素は、新たな「パイが増える」ということだと思
います。
そのパイとは、まずは上記のようにデータの保存場所のこと。
そしてさらに、スーパーコンピューターのような究極の人工知能を目指すものも
含まれるのではないでしょうか。
既に、富士通スパコン「京」の後継機に、アームの技術が採用されました。
人工知能の開発を「加速」させるそうです。

 

▼協業体制によって手に入るコアな情報こそが真の目的か

ソフトバンクはメーカーではありません。直接の関係性はありません。
しかし、このようなアームの「協業体制」を通していけば、知りえないはずの極
めて「コアな『情報』」が入ってくることになります。

これら情報があれば、何ができるでしょうか。
ソフトバンク「自身」の人工知能の「開発」に活かせます。
ソフトバンクのプラットフォームを利用する「サービスプロバイダーに」対し
て、新たな技術を活用した「サービス提供を促す提案」ができることになります。
・アームと協業する「メーカーに」対しても、様々な仕掛けを提案できるかもし
れません。

 

▼我々が学ぶべきことをまとめてみよう
ここで、一旦立ち止まって、上記を通して我々が学ぶべきことを整理させて下さ
い。

IoTは、あらゆる分野に影響を及ぼすプラットフォームであること。
 食品業界でも、農業でも、教育でも、全ての分野でからんできます。
 なので、もしこんなデータが手に入ったなら、どんなことが実現できるだろうと想像することをお勧めします。

 

IoTは爆発的な発展をしているので、運用上の問題も多大なビジネスチャンス
となる。


一見、関係性のないことでも、将来のビジョンに向けて「力づく」でも「つな
げて」しまおう。

 

誰も知りえない「情報」は、お金を出してでも、それを「取りに行く方法」を
考えてみること。

 

▼最後の情報収集は、最も重要です。

情報は、必要な時にこそ、センサー(疑問)が働いて効率的に収集できます。
しかし、それでは意思決定の瞬間には情報が足りない可能性があります。
なので、常に何かしらの「疑問」をもっておいて、情報を吸い込んでおく必要が
あります。

とはいえ、疑問も関心も、平時にはわいてこないという方も多いでしょう。
そんな時には、これ「やれたらいいな!」という「欲求」を持つことをお勧めし
ます。

その瞬間、やれるようになるためには、何が必要かなと思考が自走し始めます。

そして、もう一つは、情報を取るための「手段」。これはぜひ工夫してください。
誰にとっても、非常に難しいことです。

なので、この点は、私自身が皆さんに、使える情報を提供できるようにしたいと
努力しております。

例えば一つ、「定額」で、情報の「定期配信」と「相談」をセットにしたサービ
スも企画中です。
この点も、「こんなのしてくれたらいいな!」がありましたら、ぜひともおっし
ゃって下さい。

 

最後に、孫社長の実弟である孫泰蔵氏が、孫社長の情報収集に関してコメントを
だしていらっしゃいました。それを引用して、今回は終わりにします。

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その過程で、彼はITに関する非常に広範な知識と人脈を獲得していった。
彼と話をするとよくわかるのだが、通信はもちろんOSからアプリケーション、放
送・通信機器や家電などのハードウェアから半導体に至るまで、そんじょそこら
のどんなエンジニアにも負けないアーキテクチャに関する最新知識を持っていて
驚きを禁じ得ない。こちらも最新知識だけでは絶対に負けたくない、と思って必
死に勉強していても、それをさらに上回る知識と見識を常に持っていて、いつも
脱帽させられた(少しでも差を縮めようとしているのに、いつも引き離された感
じがして本当に悔しい)。

なにせ、その道のトップの会社のCEOやCTOから最新技術について直接レクチャー
を受け続けているので、どこの技術メディアや技術解説本にも載っていないよう
なことをいつも教えてもらうばかりであった(最後には「お前はそんなことも知
らんのか。お前もまだまだやのう」が口癖。腹立つ(笑))

さらにどんなエンジニアでも絶対に彼にかなわないのは、それらのテクノロジー
のBOM(製造原価)やライセンスロイヤリティーについて全部知っていること。
これは外部で調べても絶対に把握することは不可能な情報で、共同で技術開発を
しているとか、大量に購入する取引があるとか、直接事業上の関係がないと絶対
につかめないもので、これだけは他の追随を許さないテクノロジーの評価者とし
ての彼の最大の強みである。

テクノロジーについて技術的価値と経済的価値の両方をもって未来を予測できる
こと。これだけは世界の誰も逆立ちしても彼の右に出る者はそうそういないわけ
で、その意味では彼はたしかに「世界最強のベンチャーキャピタリスト」と言っ
ても過言ではない。ある方が「孫正義はもはや事業会社の社長ではなくVCファン
ドのパートナーのよう」とおっしゃっていたのだが、それは半分大間違いで、半
分大正解なのだ。
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アーム社のビジネスモデルから我々のビジネスを考えてみよう

ここ数日、多くの記事で、
ソフトバンクの「ARM社(アーム)」の買収が
取りざたされています。

孫社長
「アームの買収は私の人生の中で最もエキサイティングな出来事だ」
とまでおっしゃっています。


この買収から、我々が特に学ぶべきことが2点あると思います。
それは、
 【1】アーム社のビジネスモデル
 【2】IoT(インターネット・オブ・シングズ)市場の展望
です。

 

今回は、

【1】アーム社のビジネスモデル

を取り上げます。

 

▼設計に特化したライセンスビジネス

メーカーに半導体の「設計図」を渡して、
「ライセンス料」をもらうというものです。

1枚売れるごとに、数円から数十円の料金が徴収されます。

アームが設計するチップ(プロセッサ)は、
既にスマホなどのモバイルの85%に入っています。
なので、これらモバイルが売れれば売れるほど、
比例して儲かるというわけです。

 

▼ライセンスビジネスは継続的なコストがない

しかも、ライセンスに伴うコストは、
継続的なもの(原料、営業経費等)はありません。
ここが製造との大きな違いです。利益率に差が出ます。

アームはあるところで、こう悟ったそうです。
半導体がすべてに組み込まれるなら作る必要はない。
設計することが鍵になる」と。

 

▼無限に広がっていくIoTデバイス。ライセンス料は一体いくらに?

ソフトバンクは、このチップが必要となるIoT機器類は、
2040年には、10兆台(1人当たり1,000台超)
になると予想しています。
もう既に、コーヒーメーカーや浄水器、鍵、スピーカー、
空気清浄機、信号機などなど、
身近にある様々のものが、センサーを搭載したIoT機器
になっています。
赤ちゃんの突然死症候群を防ぐために、身に着けさせる
バイスといったものも続々とでています。

そう考えると、アームのライセンス料は、
これから一体いくらになっていくのでしょうか。

 

▼ビジネスモデルは、どこかで見直す必要がある
こういったことを考えてみると、
やはり、私は、事業を展開していくにあたって、
どこかでこの「ビジネスモデル」をしっかりと見きわめ直すことが
必要ではないかと考えております。

  • そのためにも、
    そもそもビジネスモデルとは「何」?
    戦略と何が「違う」の?
    どんな「パターン」があるの?
    どんな「事例」があるの?

そんな疑問に答えていくことも重要だと思います。
ファジーな思考は、行動をもファジーにしかねません。

 

なので、私自身も、みなさまのそういった疑問にも
お答えできるよう研修プログラムをご用意いたしております。

また、単なるご質問でも、もちろん構いません。
何かしらご関心があれば、ぜひともお気軽にお声かけ下さい。
ディスカッションが出来たら幸いです。


次回(後編)は、
【2】IoT(インターネット・オブ・シングズ)市場の展望
をお届けします。

アーム社のチップの特長は、「小型化・省電力化」です。
これらが、どういった課題を解決して、ビジネスチャンスになっていくのか
を考えてみたいと思います。