プロセスバンク by 得田裕介

「思考整理コンサルタント」 1)経営情報を提供することで発想を促す。2)思考整理のコーチングで行動を促す。⇒プライベート・トレーニング/研修セミナーを提供しています。思考に閃きがおこり、体系化されて見える化できれば、必ずや行動を起こすやる気が芽生えます。背中を押してほしい方がいらっしゃればどこへでもいきます。まずは無料体験からどうぞ。

初志貫徹の積み重ねが揺るぎない「強み(ノウハウ)」となる?!

今日はこちらの記事から、創業者である吉田忠雄氏の名語録でも有名な「YKK」について紐解いてみたいと思います。

headlines.yahoo.co.jp

 

 「創業者の吉田忠雄は、ファスナーの『衣』、AP(建材)の『住』に続き、『食』の分野への進出が企業経営の基本であると唱えていました。YKKは1972年にファスナー事業でブラジルに進出し、その地で得た利益を再投資し、地域貢献することを目的としてコーヒー事業をスタートさせました。農地を取得して1985年にYKK農牧社を立ち上げてコーヒー栽培を始めたんです」

 まず、YKKは71カ国・地域で事業を展開しているとのことです。

それは、ファスナーの特長からくるようです。アパレル製品は製品ライフサイクルが短い、なおかつ、ファスナーが駄目になれば、バッグやジャンパーといったモノ自体が使えなくなってしまう。しかも、ファスナーは壊れやすい。モノ自体が使えないということは、その製品のブランド(YKKにとっての顧客のブランド)を損なってしまう。

そこで、「顧客のそばで作って売る」の方針で、全ての顧客に全て高品質で、幅広いニーズに対応する体制をつくっています。(39ヶ国・地域に製造拠点あり)

そういった中での人材育成の方針に「土地っ子になれ」というのがあります。若いうちからその土地に赴き、時には20年以上も駐在して、その土地を知り尽くし、その土地に恩返しをしていく。その土地に必要とされる存在になるまで、徹底的に現地に溶け込めということのようです。

とにかく、「実践」を重視しているようです。「野戦一刀流」ともいうようです。

さらには、「他人の利益を図らずして自らの繁栄はない」という経営哲学「善の巡環」という精神もあり、その国・地域への貢献も忘れず、そこで得た利益は、そこに再投資するという理念があるようです。

それにしても、ファスナー事業の再投資を、全くその事業と異なるコーヒー事業に還元していくというのは、度量の大きさを感じます。その土地への貢献と(自らの利益ではなく)素直に考えると、確かに、コーヒーかもしれません。

 

そこでまた注目に値するのが「一貫生産」です。

YKKグループには『一貫生産』という考えがあります。より良いものづくりのために、材料や製造設備まで自社で手がけています。現在もファスナーを製造する設備や、窓の製造ラインを自社で開発・生産して世界中に供給し、世界中どこで作っても同じ品質を実現しています。このカフェにも『一貫生産』の思いが通じており、『1本の苗木から一杯のコーヒーまで』をコンセプトに、ブラジルの自家農園の豆だけを自家焙煎(ばいせん)し、淹(い)れたてで提供しています」 

 YKKでは、材料や開発、生産、販売だけでなく、製造機械までも自社で製造する、「垂直統合バリューチェーン」をとっています。

当然その方が、全てをコントロールできるため、高品質を担保して、様々なカスタマイズにも幅広く対応し、もちろん、スピードも速くなるでしょう。グローバルなアパレル企業に密接なワンストップ対応をするには、必然なことなのかもしれません。しかし、それを「実現」させることは一朝一夕ではかないません。

私もこれまで、「ワンストップサービス」の必要性を説いた企画書作成に何度も携わってきましたが、そこでは「コーディネート力」という強みをいかに活かすかという観点であり、全てを「自前」でというのはありません。

YKKのこの精神も、1935年のインドへの輸出における品質上の失敗(下請け業者の問題)からはじまっているようです。創業者である吉田氏の想いが、未だに受け継がれて、それが今や誰にも真似できない「ノウハウ」になっているということです。

このことからも、何かしらの出来事をきっかけとして考え抜いた「施策」は、やはり、それなりの根拠、必要性があるわけで、そこで重要なのは、「やり抜く」ということだと思います。

初めは失敗してもいい。何度も繰り返せばそれが成功となり、ノウハウとなると。

YKKのコアバリューの一つに「失敗しても成功せよ/信じて任せる」というものがあるそうです。やはり、個人の挑戦だけでなく、企業の度量(サポート)も必要です。

 

そしてさらに、YKKでは吉田氏の考えに基づき、「定年制度の廃止」にも向かっているようです。

企業がこれほどの新年をもって育成してきた人材ですから、企業としても、最後まで土地っ子たる気概を持って働いて欲しい、いや、働くサポートも「一貫」するということでしょうか。

吉田氏の語録にはこういう言葉もあるようです。

『企業を森林とみるならば、社員は一本一本の樹木である。各々の樹木が自らの力で生きていこうと努力れば、森林全体が生気に満ちあふれて隆盛を迎える。』

 

私も機会があれば、YKKコーヒーを飲んでみたいと思います。

 

【参考記事】

お時間あれば、以下もお目を通してみてはいかがでしょうか。

YKKグループ Recruiting Site

YKK株式会社 ファスニング事業 | 受賞企業・事業部レポート | ポーター賞

トップインタビュー 猿丸 雅之 YKK代表取締役社長 | 日経情報ストラテジー | 日経BP記事検索サービス

 

https://pro.foto.ne.jp/free/img/images_big/kis0148-009.jpg